猫の【慢性腎不全】についてご存じですか?

ネコの【慢性腎不全】についてご存じですか?
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ねこアイコンこの記事はねこちゃん用の記事です

突然ですが、あなたの家のネコちゃんにこのような症状が現れた事がありませんか?

  • 水をよく飲むようになった
  • なんとなく元気がない
  • ご飯をあまり食べなくなった

7歳以上の高齢の猫で、これらの症状に心当たりがあれば慢性腎不全になっている可能性があります。

高齢になった猫の大半は腎不全を患っているといわれ、残念ながら悪くなった腎臓は元に戻すことはできません。

腎不全は症状として現れた時には腎臓の70%近くが機能していないといわれています。
どうしようもない病気と思われがちですが、腎不全を早く発見し適切な対処をすることが出来れば怖くない病気です。

そこで今回は、猫の慢性腎不全について詳しくご説明していきます。
まずは腎臓がどのような働きをしているかについて理解しましょう。

猫の腎臓の働きについて

猫の腎臓の図
人間と同じように、猫の腎臓は2個あり、そら豆のような形をしています。
大きさにして「40mm × 30mm」程度の小さな臓器ですが、多くの働きを担っています。

1.体内の老廃物を濾過する
腎臓は血液をろ過し血中の老廃物を排泄することが出来ます。
余分な老廃物は体外へ排出し、必要な水分などは再吸収し体に戻す役割をしています。

不必要なものは尿として膀胱にいったん蓄えられ排尿と共に排泄されます。
腎不全により腎臓の働きが悪くなると、濾過し排泄しないといけない老廃物が体内に残ってしまい、尿毒症をおこし嘔吐や痙攣の原因となります。

2.血圧の調節
腎臓は、塩分と水分の排泄量をコントロールすることで血圧を調節しています。
血圧が高くなると腎臓に負担がかかり、腎臓の働きを悪化させます。

3.血液を造るための命令を出す
腎臓は血液を造る命令を出すホルモン(エリスロポエチン)を分泌します。
腎臓の働きが悪くなるとエリスロポエチンの分泌量が減り造血量が減ってしまいます。
そのため腎不全が進行すると貧血になることがあります。

4.電解質・ミネラルの調節
腎臓では体内に必要な電解質や量を調節するために、不必要なものを排泄し必要なものを再吸収しています。
腎臓が悪くなるとこのような働きができなくなるので、浮腫が出ることもあります。

5.骨の発育や代謝
骨はカルシウムやリンが主成分です。

カルシウムを体内に吸収させるために必要な活性型ビタミンDの合成は腎臓で行っています。
腎臓が悪くなると活性型ビタミンDの合成が減り、カルシウムの吸収が悪くなります。
このような状態が続くと骨密度が下がり骨が薄くなるため骨折しやすくなります。

猫の慢性腎不全とは


慢性腎不全とは、数ヶ月~数年の経過で腎臓の機能が進行的に傷害されていく状態を表します。
特発性で原因がわからないことが多いのですが、加齢による免疫複合体が腎臓内に付着するなどが原因として考えられています。

一般的に慢性腎不全は、腎臓の50~75%が障害されて初めて症状が現れます。
破壊された腎臓の組織が元に戻ることは無いので、治療は現れる症状にあわせた対症療法になります。

猫の慢性腎不全の症状

慢性腎不全になると以下の特徴的な症状が現れます。

  • 飲水量の増加
  • 体重減少
  • 元気消失
  • 低体温
  • 貧血
  • アンモニアの匂いがする口臭
  • 水のような尿
  • 嘔吐
  • 便秘
  • 脱水

上記の9項目が慢性腎不全の主な症状です。
愛猫にこれらの症状が当てはまらないか日頃からしっかりチェックしてあげましょう。
ここで忘れてはいけないのが、このような状態が現れる頃には腎臓の50~75%が障害されているという事。
つまり、定期的に検査をし腎臓の状態をチェックしないと、いつのまにか愛猫が慢性腎不全になってしまいます。
腎臓が障害された程度によって症状が異なるので、どんな軽度なものでも良いので、症状が現れた時には精密な検査を受ける必要があります。

障害の程度 症状
50~75% 多飲多渇、尿量増加、体重減少、元気消失、食欲消失、低体温、貧血
75~90% 尿量減少、尿が薄くなる、尿毒症(嘔吐、痙攣、息の尿臭、心障害など)、乏尿~無尿

慢性腎不全の検査

慢性腎不全の検査は「血液検査」「尿検査」「超音波検査」が中心になります。

血液検査
血液検査では以下の項目の検査を行います。

BUN(血中尿素窒素)
タンパク質の老廃物です。
タンパク質は肝臓で代謝され、腎臓でろ過されて排泄されます。
尿素窒素は腎臓のみからしか排泄されません。
腎臓の機能が低下すると血液中のBUNの値が上昇します。
17~30㎎/dLが基準値です。
基準値以上は、腎臓の機能が75%以上傷害されているとみなします。
Cre(クレアチニン)
筋肉や神経組織に存在するクレアチンの代謝産物です。
これは、腎臓からしか排泄されないので
「血液中の濃度が高い=腎機能が低下していて排泄できない」と解釈することができます。
0.6~1.6㎎/dLが基準値です。
基準値以上は、腎臓の機能が75%以上傷害されているとみなします。
SDMA
腎機能が40%失われた状態で数値が上がり始めるので早期発見に役立つと期待されていますが、この検査数値のみで判断するのではなく他の検査と総合的に判断する必要があります。
基準値は0~14μg/dLです。

尿検査
尿検査では以下の項目の検査を行います。

尿比重
尿比重とは尿の濃度のことです。
腎臓の機能が低下すると、尿が薄くなり尿らしい臭いがしなくなっていきます。
基準値は1.015~1.060です。
尿中のタンパク質
尿にはタンパク質が含まれています。
タンパク質は分子量が大きいため、本来腎臓でろ過されず尿中に出現することはありません。
腎不全が悪化すると化学的検査で検出されるようになります。
レントゲン検査
レントゲンで腎臓の大きさや形を調べることができます。
腫瘍の疑いや腎結石などが確認できることもあります。
超音波検査
超音波検査ではレントゲン検査よりも正確な大きさや形状を確認することができ、
レントゲンではわからない腎臓の内部の様子を調べる事ができます。

慢性腎不全の治療方法

治療は「食事療法」「点滴」「投薬」が中心です。

腎不全の食事
腎不全の食事は「タンパク質の制限」「リンの制限」が重要です。

タンパク質の制限
タンパク質は代謝分解されると尿素窒素になります。
高タンパクの食事は尿素窒素が多く生成するため腎臓に負担をかけます。
リンの制限
リンは腎臓から排泄されるミネラルなので、キャットフードに含まれるリンの量が多いと腎臓の負担になります。

投薬

血圧のコントロールをする薬
慢性腎不全の猫は高血圧になりがちです。
血圧が高くなると腎臓に負担がかかるだけでなく、心臓にも負担をかけていきます。
ACE阻害薬(アンギオテンシン返還酵素阻害薬)などの血圧を下げる薬を投与します。
腎機能低下を抑制する新薬
猫の腎不全の内服薬として最新の薬に「プロスタサイクリン誘導体製剤」があります。
血管を保護し、炎症を抑え、血流をよくすることで
腎臓の機能低下を抑制することが目的の薬です。
リンを吸着する薬
食事中のリンが多いと腎臓に負担をかけます。
このリンを選択的に吸着して便と一緒に排泄する薬があります。
食事に振りかける粉状の薬で手軽に使えます。
活性炭
慢性腎不全は進行するにつれ、排泄しないといけない毒素が体内に溜まります。
吸着炭には、体内の毒素を吸着し便と一緒に排泄することが出来る薬です。
錠剤・カプセル・球状の顆粒などの種類があり、猫ちゃんに適した形を選ぶ事で投薬がしやすくなります。
貧血の治療
腎不全になると腎臓から分泌されるエリスロポエチン(血液を作らせるホルモン)の分泌が悪くなり貧血になってしまいます。
定期的に、エリスロポエチン製剤を投与することで血液の生成量の減少を防ぎ貧血を予防することが出来ます。
脱水の改善
腎不全の猫は、尿排泄量の増加で体内の水分が失われやすいです。
脱水が起こると腎不全の進行が早くなり、体調に大きな影響をもたらしてしまう為、「皮下点滴」や「静脈点滴」で脱水を補正する必要があります。
脱水の有無は肩のあたりの皮膚をつまみ、2秒以内に元に戻るかを確認してください。
戻らなければ脱水している、と判断することが出来ます。

まとめ~食事を改めて改善へと向かう~

高齢の猫の半数近くは腎不全だといわれています。
腎不全はその兆しを早く見つければ見つけるほど、進行を遅らせることができます。

また、多くの治療方法がありますが、最大の効果を示すのは「腎不全用の食事」と言われています。
早期発見し食事を切り替えてしまうのが大切です。

腎不全の症状が出た時には腎臓の50~75%は傷害を受けており、残念ながら腎臓の機能は回復しません。
元気なうちから定期的に検診を受けることが非常に重要です。

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ABOUTこの記事をかいた人
東山かおる

愛犬・愛猫の健康と長生きのためにできることをブログにしています。
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